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MPM キ64 試作機仕様 1/72

公開日: : 最終更新日:2024/01/18 模型完成品

今は亡きチェコスロバキア共和国から来日していた魔物キット。
(メーカーのMPM自体はスペシャルホビーとして現存。)
9月に中古で手に入れて今の今まで作っていた。
荒野のコトブキ飛行隊のアニメ版でその存在を知って、それを見なければ知ることもキットを作る事も無かったであろう機体。

チェコスロバキア時代となると俺が生まれる前の時代なのだが、それだけ古いキットなら大目に見なさいよという声もあるかに思う。
それは少し違う。クソなものはいつでもクソであるという事だ。
魔物に形容できるクソキットであることは疑いの余地はないが、ドラゴンの1/144フランカーよりは100倍マシな出来。
でも俺がドラゴンの1/144フランカーを引き合いに出す時点で何かしらの問題があるのだろう。

のっけからこんな状態。特に主翼が酷かった。
パーツは合わないわディテールはぼてっとしているわでTHE簡易インジェクションキットという感じ。
ただ、特徴はちゃんと抑えられている分ドラゴン製1/144フランカーよりは100倍マシだ。
この写真は多少修正した後なので箱だしの時点ではもっとひどかった。

これだけのためにノコギリを買ってきて成型不良レベルの主翼をエポキシパテを使用して修正した。
他に何に使えっていうんだよ。ノコギリ。

文句はこれ位にして完成させたものをどうぞ。
ジャンクパーツとしてファインモールド製の飛燕を使用。
使用した部分は
・ピトー菅
・主脚、後脚
・プロペラ
・排気管
タイヤと外側のプロペラはソ連の双発機を使用。機体名は不明。

飛燕を選んだのはキ64の試作において飛燕の設計が一部流用されたという話を聞いたから。
どの程度かとか真偽は不明だが、まあ、どのみちキットのパーツは使えなかった訳なので、飛燕のジャンクが手に入らなければ零戦でもなんでも使っていただろう。
このキットを作っていて最大の悔いはプロペラを回るように作れなかったことだろう。
そのプロペラが8割がたの特徴を形作っているからという意図。
やはりかなり削り込んででもキット付属のプロペラを使うべきだったかもしれない。

デカールもジャンク飛燕についていたデカールを使用。
機体中央の赤い電撃みたいなマークはマスキングで表現。
尾翼にある黄色いマークは完全にフィクション。元々は飛燕のデカール。

主翼がとにかく分厚い。
調べたら同じキットを作っている人を何人か見つけたのだが、削りまくって主翼を薄くしている人とかかなり手を加えている。
とても同じキットを作ったとは思えない。
「フムナ」の文字はこの色かどうかは不明。何せ資料が少なすぎる。

2重反転プロペラと、この時代において結構珍しいレイアウト。
更にガルウィングと非常に野心的。
ロマン機というと震電を思い浮かべるが、この機体もなかなかロマンを感じる出来。

こんな期待でも上から見ると結構普通の戦闘機だ。
パネルラインの掘り方が汚いのがばれてしまう。これが無ければもうちょっといい感じに作れたかも。
この間作った97式で深掘りしすぎると良くないことを学んだのだが、あれの先に掘っていたので勉強結果が生かされなかった

塗料はガイアラッカーのスターブライトシルバー。
普通のブライトシルバーを使うか悩んだが、金属感を優先してスターブライトシルバーを使用した。

終戦に間に合わなかった者同士の烈風と。
非常に大きい機体に見える。

キットは一番上でさんざん酷評したようにパーツがプラスチックで出来ていて、バキュームじゃない事だけが取り柄のようなキット。
ただ、何というかこういう所謂クソキットに手を加えて少しでも理想に近づけていくっていうのはなかなか面白いものがある。

当分は御免被りたいところだが、またその内こういうクソキットを普通のインジェクションキット並みの完成度を出せるようになりたい所。
そうなれば相当な達成感と完成度がありそうだ。

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