ギルベイダー レビュー
公開日:
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最終更新日:2024/01/18
分類してもしょうがないもん
レビューに入る前に僕とギルベイダーについて語っておきたいと思う。
ギルベイダーが初めて登場したのは1989年の事で僕が生まれる一年前の事。そんな物心つくどころか生まれる前に登場したゾイドであり、
僕の世代はガイロス帝国が本格的に登場する機獣新世紀時代なので、当時の最強ゾイドというとデスザウラーの方が有名でギルベイダーなんて知る由も無かった。
そんな僕が当時ギルベイダーを知ったきっかけは2000年に発売したゲームボーイカラーソフトの「邪神復活ジェノブレイカー編」のラスボスを飾っていた事がきっかけであった。
(そのゲームでは「陸上ゾイド」と分類されていたので一時期本気で陸上ゾイドだと思っていた。)
で、実際のキットを見たのはその頃付き合いがあった同級生の家に遊びに行った時で、ツインメーザーの片方が取れていたが、翼を広げ、当時僕のお気に入りだったジェノブレイカーよりも巨大なそれが、玄関で来客を見下ろすその姿に憧れを抱かざるを得無かった。
その同級生のギルベイダーは本人の物では無かったので触れる事もできず、生まれる前に登場し、以降再販の無かったこのゾイドを入手する機会などなく、憧れ以上の思いを抱く事は出来無かった。
高校時代に一度だけ再販したが、お金の無かった当時の僕に効果で巨大なこのゾイド買うだけの余裕はなく、瞬く間に絶版となり、そのままゾイド自体が衰退期に入った事もあっていよいよギルベイダーとの縁も切れたと思った。
社会人となって3年目がたった頃に秋葉原でその高校時代に販売されていた再販版をついに発見した。
プレミアがついて高価であったが、その頃の子供心を思い出してしまい、ついつい買ってしまった。
直前に部品欠品で安くなっていたギルドラゴンを買っていたが、やはりこのどす黒く、このいかにもな「悪役」は今でもデスザウラー以上の貫禄を感じる。
前置きが長くなったがレビューに入ろう。
撮影ブースが無かったので布団のシーツで代用。
自作したブースは小さいフィギュアか1/24スケールの車を撮るのを前提にしてるのでこのスケールのキットは収まりきらない。
HMMのジェノブレイカーでもギリギリだったのでこのクラスになるとさすがに無理だ。
ワイバーン型と銘打たれているが、ワイバーンというのは前足が翼と一体化している獣を指すので、前足と翼が完全に分離しているコイツはドラゴン型といったほうが良いと良く言われる話。
実際ワイバーンよりもドラゴンのほうが高位の存在と言われているので、ラスボスを名乗るこのゾイドはドラゴンを名乗っても良かったのではないだろうか。
実際派生機もギル「ドラゴン」だしね。
iphoneと比較してもこの大きさがわかるはずだ。
スイッチはかなり目立ちにくくなっている。
歩行との連動ギミックは口の開閉と翼の羽ばたき、尻尾の上下、ビームスマッシャー(翼のノコギリみたいなやつ)の回転。
足の構造はたった3パーツで構成されており、大きさの割に単純な出来。
この時期のゾイドはキングライガーを持っているが、かなり簡略化されている。
その中でこれだけのディテールを出せたのは逆に褒めるべきだろう。
驚きなのはこれだけの巨体を単四電池一本で動かしている事。
デスザウラーとゴジュラスは実物を持っていたが(デスは大破しながらも現存。)、その二体が単一電池二本で動かしていた事を考えると、
モーター自体のパワーと基本設計の良さを裏付けていると言えるだろう。
背中のフューエルタンクは単四電池二本を入れるが、それは動力とは完全に分離しており、顔とビームスマッシャーを光らせるためのエネルギー。
ビームスマッシャーと顔は一度は同時に光り、時間経過とともに各々が異なったタイミングで点滅するようになる。
ビームスマッシャーの迫力に隠れて忘れがちだが、翼の根元に取り付けられている重力砲も設定的には恐ろしい武器なのだが。
光らせるとこのような感じになる。
この姿もなかなかに格好良い。
トミー版ライガーゼロと比較。
尻尾だけでライガーゼロ一体分の長さがある。
直前に入手していた件のギルドラゴン。パーツ欠品だが、なかなか。
やはり悪役しているギルベイダーよりも正義の味方っぽい。実際所属も主人公サイドだしね。
ギルドラゴンも捨てがたいが、やはりいかにも悪役っぽいギルベイダーのほうが圧倒的に好み。
ギルベイダーを眺めるのならばこのアングルが一番良い。
あの同級生の自宅に訪問した際に玄関から僕らを見下ろしていたあのギルベイダーの姿そのものだ。
なんでこの記事の前置きにあんなに長い前置きを書いたかっていうと、小さい頃の憧れは是非とも大事にして欲しいと思ったからである。
社会人になってからそれが本当に大事なんだなって本気で思うことがあったからだ。
このギルベイダーとの初めての出会いはゲームボーイソフトが発売した2000年で、この記事を書いているのが2015年で、じつに15年越しの再開だ。
15年というと一人の人間が十分青春時代を過ぎるほどの時間の経過といえる。
それほどの時間が経っても憧れを抱き続け、最後にもう一度その青春と再開を果たしたのは、この人生で一度しか味わえない。
この間のことだが、この未開封で在庫を置いていた光景を見て「あ!」と驚きの声を上げた時、一番驚いていたのが隣にいた上司だったことも鮮明に覚えている。
この悪の王者を見るたびにその今の大事な人と子供時代の大切な気持ちを思い出すのだろう。
僕は今後もこのギルベイダーに思いを寄せて僕のヒーローたちを立ち向かわせたい。
それから永遠に僕にとって最高の悪役であってもらいたい。
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Comment
ふるい記事にコメントするのも何なんですけどギルベイダーやっぱかっこいいすね 自分は91年生まれなんで同じくダイレクト世代では無いんですが友達の兄貴がこれとマンモス持ってまして羨ましくてしょうがなかった思いでが有ります コックピットハッチが似ているヘルディガンナーは持っていてメチャクチャ大事にしていました 禍々しくてカッコいい
若禿さん
コメントありがとうございます。
若禿さんも同じく機獣新世紀世代なんですね。
マンモスがあったということはそのお兄さん無印時代の世代の方だったんですかね?
機獣新世紀時代のラインナップになかったゾイドを見ていると当時は実際以上に格好良く見えてました。
ジェノザウラー登場までは純ガイロス産のゾイドがそのヘルディガンナーだけでしたよね。
ある意味ではギルベイダーの流れを汲んだ最後のゾイドといえるのかもしれません。
wasp 様
パッケージのジオラマ写真がかっこよく、それが実物以上に魅力的に見えた理由だと思います。 ただ当時としても古いカタログ等に載っているメッキパーツを用いたゾイドはいただけませんでした。 もう一つデットボーダーという非常に影の薄いゾイドがいて、これもかっこいいのですが知名度の低さとデスザウラー吹っ飛ばせる搭載兵器のせいで無かった事にされていて悲しいです
若禿さん
コメントありがとうございます。
デッドボーダーなんてのもいましたね。ソイツもGB版のゲームで知りまして、当時の帝国軍にないデザインで全周キャノピーが珍しいと思っていました。
ガンギャラドとかもGB版ではめっちゃ格好良く見えててたのですが、実物を後で知ってメッキパーツのダサさに幻滅したのを覚えてます。
機獣新世紀時代に入って上がり過ぎたパワーバランスを是正しようとしてた風はありましたね。
当時の暗黒軍ゾイドは1000円台の中型ゾイドですらデスザウラー以上のパワーを持っていて
機獣新世紀時代の環境でそのままの実力で来られても結構困るゾイドも多かったと思います。