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零戦 海軍航空隊の戦いレビュー

公開日: : 最終更新日:2021/07/28 分類してもしょうがないもん

今回紹介するのは国際通信社がリリースする「零戦 海軍航空隊の戦い」。
いわゆるボードゲーム。

零戦の初陣になる重慶爆撃からラバウル航空決戦までをモチーフにしている。

大戦略的な一般的な戦略ゲームであり、六角ヘックスの集まりのマップ上で旧日本軍と連合軍側のプレイヤーとが分かれ、
シナリオ上で設定された勝敗条件を満たしていく。

1ユニット1機という小スケールで展開されるのでマップは基本的に大混戦になり、射程距離が正面2以上4ヘックス以下の機関銃しかなく、距離が離れるほど威力が減衰するのでかなりの接近戦になる。
攻撃に関しては後ろに付けば火力が上方修正され、逆に前方向だと下方修正されるルールがあり、
「後ろに付いたら有利」というドッグファイトのキモをしっかりルールに落とし込んでいるところが素晴らしい。
また、ダイスの結果で飛行機に致命的なダメージを与えることが可能で、エンジンが被弾して速度が下がったり、操縦席に弾が当たってパイロットが即死するなどの結果が起こることもある。


重慶爆撃の様子

ルールが簡略化されているのも特徴で、高度は「地上から~m」という絶対的な高度ではなく、
「急上昇」「上昇」「水平」「降下」「急降下」の相対的な5段階(急~は条件を満たさないとその高度に達さないので実質3段階)の高度となっている。
同じ高度にいる敵にしか攻撃できない為、攻撃されそうになったら相手と違う高度に移動する事が重要。
実際の飛行機だと高高度に移動すると運動エネルギーを使い果たして運動性が悪くなるが、そのルールは再現されてない。

難しいのが移動のルールで2~3(B-17のような大型機は1)段階に分割された移動力があり、
その分だけ移動力を使い切らなければならない。
段階ごとに直進しなければならない数が設定されていて、速度が大きいほど1段階ごとに求められる移動力が大きくなるので小回りが利かなくなる。
と、ドッグファイトに持ち込まれたら速度管理が重要になってくる。

良いところとして
・最序盤の中国軍機はともかくとして第二シナリオから登場し始めるアメリカ軍機と日本軍機の性能差が小さいので基本的に戦力はイコールになる。
連合軍機は小回りが利かず、日本軍は被弾に弱いという性質の違いがあるが、基本的に戦力差に大きな開きは無いので対等な戦いが出来る。

・ルールが全体的に簡略化されている(ZOCすらない)ので理解しなければならないルールが少なく、遊びやすい。

・マップ上のユニットが多く、ユニットの小回りが利くので後ろを取った、取られた、ユニットが減ったなどの状況が毎ターン動く。
ほぼ毎ターン移動と攻撃が行われるため、ゲーム展開がダイナミックである。
最大ターン数は往復6ターンなので1ゲームの時間が長すぎず短すぎずで丁度良い。

・高度の概念を簡略化しつつ、前後左右でそれぞれ命中率が変わるなどドッグファイトの有利不利を上手くルールに落とし込んでいる事もゲームとして完成されてるなと感じた。

どうかと思ったところは
・連合軍機は急上昇ができず、日本軍機は急降下ができないのでお互いが反対方向に急上昇、急降下し始めてまともな勝負にならない事もある。
特に登場ユニット数が両陣営で差が無い時に顕著で敵と一番遠いユニットを動かしながら後は相手陣営の戦闘機が攻撃できない高度で逃げ回るというチキン戦法が通用してしまう。
ゲーム終了時に無傷のユニットが多い方が勝ちという勝敗条件が存在するのだが、その勝利条件を満たしたプレイヤーは「制空権を奪った」という表現になる。
しかし、すれ違いざまに1機以上負傷させたら逃げ回るというチキン戦術で制空権が取れてしまうというのもいかがなものか。

感想

ZOCみたいなウォーゲームで詰まりがちなルールはすべて排除して機関銃だけのドッグファイトの感覚を上手くルールとして落とし込んでいる。
また、有利なポジションを取られたとかユニットが減ったなどのゲーム状況が毎ターン動くのでゲームとして完成されているなと感じた。
ちゃんとファンブル、クリティカルの概念があるところもボードゲームっぽい。
管理しなければならない情報も少ないのでソロプレイも難しくない。

個人的な感覚だけど航空戦を題材にしたボードゲームをほとんど見ないのでその選択肢としては有用。
オススメの一作品だ。

おまけ

1/700スケールの艦載機模型がマップ上で使用するコマとして非常に有用。

キット付属のユニットコマと比べて正面が解りづらいという欠点はあるが、
平たいコマではなく、立体のコマなのでかなりリアル感が出てオススメ。

さすがに大型爆撃機はあきらめた方が良いだろうが。

タミヤウォーターラインシリーズ、ガトー級潜水艦付属のB-24。

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