閃刀入門
公開日:
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最終更新日:2024/10/10
分類してもしょうがないもん
チラ裏に近い記事は書かない・書いていても公開しないつもりだったけど幾つかメモにしたいことと、込み入った事情があって記事を公開することに。今回のテーマは閃刀。
12月~1月にかけて多くの新規が登場し、規制解除で構築の自由度も大分戻ってきたところではあるが、かつてのように大会結果の上位を独占するようなレベルの強さは見受けられず、対策必須のデッキとして名乗りをあげるデッキとしては既に終焉を迎えていると言える。とはいえ、これをテーマにした漫画が連載されたり、イラストや世界観・コンセプトなどから現在でも人気があり、単純にデッキギミックが好きなプレイヤー達の試行錯誤は現在でも続いており、使い続けている人も決して少なくないだろう。
僕も閃刀についてはカテゴリ登場時から使い続けており、MDでもこのデッキでプラチナ帯までは上がれているので、ある程度はカテゴリのことはわかっている自負はある。OCGにしろマスターデュエル(以下MD)にしろ、これから閃刀を始めたいという人に参考になれば幸いである。
このデッキの特徴・どういうデッキか?
デッキの大半を魔法カードが占めるサポートカード中心のコントロールデッキ。
同じくサポート系の魔法カード中心にデッキを構築する魔導書に似てはいるが、あちらは魔法使い族全般をサポートするのに対し、こちらはEXゾーンに配置されている1体を集中的にサポートするという点で違いがある。とはいえ、その魔法の中に閃刀姫を名指しでサポートするカードは多くないので魔導書とは違うベクトルで構築、プレイングの自由度は高い。
一方、そのプレイング・構築共に自由度がかなり広く、その分運用はかなりシビア。
大量展開をアンチテーゼとしているため、パワーカードを大量展開してカードパワーを押し付けると言う形でのプレイングミスの誤魔化しを効かせられないのも運用難易度の高さに拍車をかけている。対面の盤面に対する対応の仕方、1ターン中に獲得すべきアド量の落とし所を考えたり、伏せ・誘発の読み方踏み方(特に増殖するG)によって立ち回りが変わるため、その辺りの能力が要求される。
反面、覚えなければならないソリティアじみた展開ルートがないことや、再録が進んだおかげでレアリティに拘らなければ必須カードの中に1枚で千円以上するようなカードもない。そういう意味では使いこなすという意味ではともかく、取っ掛かりの敷居は低い部類。練習量に比例して対応できる盤面・デッキが増えていくタイプのデッキであるため、まずはひたすら回してデッキのバランスとカテゴリ外のカードを調整しつつ、デッキのスクラップアンドビルドを繰り返すといいだろう。
閃刀カードとその採用枚数の目安
枚数については純構築か少量の混ぜ物という構築を前提としている。
他カテゴリとの混成構築が前提だと3賢者にすら採用理由ができるので、その視点は排除している事は事前に念押ししておく。
閃刀姫-レイ 2〜3枚
全ての基本でこいつが来ないと始まらない。こいつを早い段階で墓地に落として
EXモンスターゾーンの「閃刀姫」が除去
②の効果で蘇生、①の効果で新たな閃刀姫リンクを特殊召喚
という流れを早い段階でできるようにする事が最低限目指したい部分。
枚数については2枚以上くると困ることが多く、2つある効果がどちらもターン1制限がある関係で1枚墓地に落ちていればいいため、最低限機能させるだけならピン刺しでも十分と言えば十分なのだが、単独でも初動になるので初動札を初手で素引きする確率を増やす意味で極力積みたい考えもあり、何よりロゼと違って除外されたこのカードを回収する手段が乏しいため、墓穴などのことを考えると1枚以上予備があった方が安心できる。
閃刀姫-ロゼ 1枚確定
1、2の効果はどちらもカメリアなどのリンク2以上の素材の確保などに主に用いられる。特に2については蘇生後に対象をとらず無効にでき、直接攻撃時の1500ライフ、メイン2にジークでの相手モンスターの一時的な除去を行えたりと意外と器用。ただ、持っている効果の中で一番強い2の効果についてはこのカードが出た当時と異なり、融合シンクロエクシーズをメインゾーンに直接出せるようになったので昔に比べると発動が難しくなっており、今ではリンケージの追加効果目的に投入する事が主な目的になっている。
かつては4枚目以降のレイとしてや墓穴などで除外された時の予備の意味で2枚以上採用も考えられたが、4枚目以降のレイ、除外された時の予備という意味でもキアノスの方がリターンが大きく、
何よりレイ以上に2枚目以降の役割に乏しいことから一枚で十分だろう。
閃術兵器-H.A.M.P. 0〜1枚
閃刀扱いなのでエンゲージでサーチが効く壊獣のような感覚で使える。完全耐性はもとより対象耐性持ちですら重いデッキなので1枚入っていると突破手段として有効であるほか、自分の場のモンスターをリリースして自分の場に出すことも可能な為、例えばウィドウアンカーで奪ったカードを返さないための手段、その際のライフ取り要員としても扱える。重要な要素ではないが、レイまたはロゼ+自分の場に特殊召喚したこのカードでアザレアのリンク召喚が可能。アザレアを採用する場合に覚えておくと良い。
採用枚数は1枚でいいだろう。2枚以上入れるくらいなら小回りの利きにくさなどの観点から先述の壊獣か球体形を入れる方が良いか。
未来の柱-キアノス 2〜3枚または0枚
ここ最近登場した新規の中で特にパワーがある1枚。3賢者も少しは見習え。
①の自己特殊召喚効果は手札コストこそ必要だが、召喚権を使わずにL1分の素材を確保でき、②の効果が通ればL2分の素材になり、L2以上のカードに繋ぎたい時に使える。
②の効果はロゼのリクルート・蘇生で機械族のリンク1〜4に繋げることが単独で可能。この効果が通ればカメリアを初動として使える点が大きい。制約の関係上リンク3〜4に繋ぐ場合も含めて機械族しかリンク召喚できないが、閃刀姫リンクは全て機械族なので展開をカテゴリ内で済ます分には問題なく、図ったようなタイミングでリンク3のテンペランスとリンク4のスペクトラが登場しているので選択肢に困ることはないだろう。ロゼの安定した運用が可能になることやカメリアに単独で繋げられる点なども含めて通った場合のリターンはかなり大きい。
ただ、注意が必要なのは②の効果にうららを貰うとメインモンスターゾーンが埋まるだけで終わるということ。カード名称については「閃刀ではある」が、「閃刀姫ではない」ので各種リンク1閃刀姫に変換することはできず、メインゾーンを開けるためにはサクリファイスアニマやティフォンなどの素材にする(2の効果が無効になれば機械族しか出せない制約はなくなるのでここは問題なし。)か、エリアゼロかマルチロールで墓地に送るなどのフォローが必要。初動においてはこういったフォローが必要なカードを運用をする余裕は案外ない。初動の効果として評価されている効果ではあるが、うららか泡影を受けた時のリカバリーの難しさを考えるとそれらが禁止のレギュレーションであるか、事前にエンゲージなどを使って誘発の有無を確認できている、よほど事故っている訳でもない限り初動として使うのは少々危険と言える。
②の効果を絡めた展開からメインゾーンを空けるためには
このカード→ロゼ→カメリアなどの何らかの閃刀L2→なんらかのL1閃刀姫
と、最低でも4回の召喚・特殊召喚をするため、G受けが悪くなる点と、このルートの間にカガリ挟んだりするとニビルの条件を満たす。これらは今までの閃刀ではなかった弱点となるため、採用必須のパワーカードであるかといえばそうでもないと考えている。実際環境トップのデッキに紛れて入賞している構築を見ても採用枚数が0〜3枚で人によってかなりバラつきがある。
③の効果はロゼの蘇生・帰還またはサルベージ。ハヤテで墓地に落としておいて捲られた時に動くためのリソースとして使う・高リンクに繋ぐ時の素材確保として使用可能。基本はこうした使い方がメインになるだろう。
その他のカード
エルロン 0枚確定
強化と墓地肥やしを1枚でできるという強みも1ターン内にどちらかしか使えない関係で潰れており、
このカードでできることを考えても魔導士の力の方がまだ使いようがある。
パイロンに期待しよう。
3賢者 全て0枚確定
メインゾーンを埋める点がすでにアンチシナジーで自主退場ができない点も評価を下げる。アーカスとヒンメルは閃刀ネーム付きであることを踏まえてもレギュラスに、閃刀内に限ってもイーグルブースターに勝っている要素が一つもない。
シエラだけはカガリが制限だった時期にアド要員としてシズクとマルチロールの重要度が高かった頃、閃刀カテゴリ内のカードでカガリとエンゲージを使い回す手段として使えなくもない時期があったが、その2枚の規制が解除された現状、こちらも使い道に乏しい。
各種魔法カードについて
主役となる魔法カードで、通常・速攻魔法は全てが以下の共通効果を持つ
・自分のメインモンスターゾーンにカードがない時にしか発動できない発動条件
・自分の墓地に魔法カードが3枚以上ある(リンケージのみ光と闇の閃刀姫が両方墓地にある)場合に処理できる追加効果
この追加効果をいかに早い段階で達成できるかがキモ。
カード名 | 種類 | 基本効果 | 追加効果 |
閃刀起動-エンゲージ | 通常 | デッキから閃刀カードサーチ | 1ドロー |
閃刀術式-アフターバーナー | 通常 | 表側表示モンスター破壊 | 魔法・罠1枚破壊 |
閃刀術式-ジャミングウェーブ | 通常 | 裏側表示魔法罠破壊 | フィールド上のモンスター破壊 |
閃刀機-イーグルブースター | 速攻 | 効果耐性付与 | 戦闘破壊耐性付与 |
閃刀機-ウィドウアンカー | 速攻 | 効果モンスターのモンスター効果無効 | 無効にしたモンスターのコントロール奪取 |
閃刀機-シャークキャノン | 速攻 | 相手の墓地のモンスター除外 | 除外する代わりに自分の場に蘇生 |
閃刀機-ホーネットビット | 速攻 | 攻守0のトークンを特殊召喚 | トークンの攻守1500で特殊召喚 |
閃刀術式-ベクタードブラスト | 通常 | お互いのデッキトップ2枚墓地送り | EXモンスターゾーンの相手モンスター除去 |
閃刀術式-シザーズクロス | 通常 | 自分の墓地のレベル4の「閃刀姫」モンスター(実質的にレイ・ロゼのみ)をサルベージ | サルベージの代わりに蘇生 |
閃刀起動-リンケージ | 速攻 | 自分の場のカード1枚を墓地に送って閃刀姫リンクモンスター特殊召喚 | 特殊召喚したモンスターの攻撃力1000アップ |
個別解説
・閃刀起動-エンゲージ 3枚確定
初動から終盤のアド稼ぎまで行える非常に重要なカード。追加効果を含むと禁止カードの強欲な壺すら上回るアドを叩き出すカードで、これを一回のデュエル中に何度発動できたか、追加効果の条件をいかに早いターンで達成できたかで勝敗が決まると言っても過言ではない。
長いこと準制限カードだったが、24年1月に規制が解除され、3枚フルで使えるようになった。
制限解除されたことで新たにできるようになった事というのは特にないが、マルチロールの効果で使いまわしにくくなっており、特にマルチロールでエンゲージセット→シズクで2枚目のエンゲージサーチの流れを1回のデュエル中1回しかできなかったことや、初動を担えるカードが1枚減るという点で準制限でも確実に影響があったカードであり、デッキに入れられるのが2枚なのか3枚なのかで非常に大きな違いがある。
閃刀術式-アフターバーナー 1枚推奨
表側表示モンスター破壊。シンプルイズベスト。追加効果で魔法罠の除去も可能でジャミングウェーブと丁度対になっている。
閃刀機-イーグルブースター 0〜1枚
効果耐性を付与、追加効果で戦闘破壊耐性も付与。
初動においては役割に乏しいものの、完全耐性付与なので詰めの段階、中盤の守りで役割を持てる1枚。
追加効果は戦闘破壊耐性も付与するので相手を倒しきれなかった時にセットされていればターンが返ってくる可能性を高められる。
閃刀機-ウィドウアンカー 2〜3枚
こちらも相手ターン中の効果無効、コントロール奪取、いずれもシンプルながら強力。
閃刀内で「相手ターン中に」「盤面に直接干渉できる」唯一のカードなので可能な限り積みたい。
ただ、コントロール奪取についてはメインゾーンを埋めてしまう関係上、他の閃刀の発動がその時点で不可能になる為、発動する順番に注意。
なお、上の表で効果モンスターの効果無効と、太字にしたのは通常モンスターやトークンは対象にすることすらできないことから。つまりこの手のカードをこのカードでコントロール奪取することはできない。また、すでにモンスター効果が無効になっているモンスターは対象に取ることはできるがコントロール奪取は不可能。どちらも使う時、使われる時両方で重要なので覚えておきたい。
つまりジャベリンビートルはウィドウアンカーの効果を受けないんだぜ。強いだろ。
閃刀術式-ジャミングウェーブ 0〜1枚
裏側表示魔法罠破壊。アフターバーナーと対になっているが、裏側の魔法・罠が必要で、アフターバーナーより相手によって有用度が変化しやすい。追加効果のモンスター破壊は対象にとらないのでアンカーやアフターバーナーでは除去できないモンスターを破壊できる点は覚えておきたい。
閃刀機-シャークキャノン 0〜2枚
この中で最も有用性が環境に左右される1枚。
よくあるDDクロウ的な使い方が基本だが、ミラーマッチでは相手のレイの除外、カガリの特殊召喚など仕事は多め。基本1枚採用だが、デスフェニ・ティアラメンツが流行っていた頃は2枚積みも行っていた。
追加効果での特殊召喚を行ったモンスターは攻撃できず、破壊などされる場合には墓地に送られるので、追加効果を適用するかどうかについてはかなり慎重に。バロネスなど1枚で2つ以上の仕事があるカードや、高リンクに繋げたい時のリンク2〜3モンスターを蘇生させることになるか。
閃刀機-ホーネットビット 0〜1枚
トークン特殊召喚、追加効果はそのトークンのステータスアップ。
現在規制されている唯一の閃刀。
召喚権を使わずに閃刀姫を特殊召喚でき、ハヤテに繋げてレイを落とす準初動としての動きや、エンゲージからの1枚初動パーツ、リンク2〜3以上の高リンクに繋げたりと序盤から終盤まで色々と仕事がある。追加効果についてだが、トークンは守備表示で召喚される関係上、ステータスアップはあまり意味をなさず、奈落の落とし穴みたいな高攻撃力を参照するカードのことを考えたらむしろデメリットだと思っている。
リンク素材を確保できる手段がカテゴリ内でも増えたため、規制が解除されたとしても2枚以上採用するかどうか微妙ではあるが、L1分のリンク素材を手札1枚で、かつ召喚権を使わず発動条件以外の制約なしに場に出せるカードは現状もこのカードだけであるため、増やす余地がないかというとそうでもないかもしれない。
閃刀起動-リンケージ 2〜3枚
EXデッキから閃刀リンクを特殊召喚。条件を満たしていればその効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力1000アップ。
レイロゼを引っ張ってくる方法がない時の準初動、中盤〜終盤にかけてアタッカー確保、バトルフェイズ中の発動で連続攻撃で相手のライフを可能な限り削るなど器用な立ち回りをする1枚。
レイ同様この効果で特殊召喚したモンスターは蘇生制限を満たさないのでミラーマッチでカガリを使われないようにできると言う利点もある。
閃刀術式-ベクタードブラスト 0枚確定
お互いのデッキトップ2枚墓地送り、追加効果はEXモンスターゾーンのカード墓地送り。
一応この効果で2枚魔法が落ちれば1枚で後続の閃刀の追加効果の条件を満たせるが、出来る事と得られる効果が不確定すぎるのもそうだが、何よりも相手のデッキ圧縮につながるという欠点の方が目立ち、閃刀カテゴリ外であることを踏まえてもおろかな副葬の方がまだ使いやすい。カテゴリ内にトリヴィカルマのように墓地に落ちて即アドに繋がるカードというのがない(強いて言えば墓地にロゼがある時のキアノス)ため、ディスアドを負ってまで使いたいカードかというと微妙。使うならそういったカードと組み合わせて使うといいだろう。
追加効果が先攻1ターン目に構築されたエクストラリンクを崩せるようになるという点が評価できなくもないが、その状況では追加効果の発動条件をクリアさせるまでが遠い事の方が多いだろう。
MD始めたての頃、カードが足りなくて数合わせに入れていたこのカードを発動したらティアラメンツの効果を踏んでしまったことは多分一生忘れない。
閃刀術式-シザーズクロス 0枚確定
レイかロゼをサルベージまたは特殊召喚する。アザレアが出た直後くらいの頃に特殊召喚効果をリンク素材確保を目的にホーネットビットの代用として使っていた時期はあったが、その目的なら荒魂+幸魂の方がまだ使いやすく、現在ならサルベージも含めて同じことをキアノスが閃刀ネーム付きでできる。
閃刀機構-ハーキュリーベース 0〜1枚
ダイレクトアタック不可の代わりに二回攻撃効果付与+効果で墓地に送られるとデッキに墓地の閃刀を3枚戻す。後半の効果でカガリ、エンゲージを使い回すのに使う目的が基本。
貪欲な壺の方が回収できる枚数、コンボ前提でない点や最終的に得られるアドバンテージが大きい点で勝るが、閃刀ネーム付きである点で違いがある。
閃刀機関-マルチロール 1〜2枚
使った閃刀の数だけ閃刀を再利用できるようにするカード。セットしたカードは除外される関係上、追加効果の条件やカガリなどの運用に支障が出るので気軽には使えないものの、魔導書の神判に近いアドを叩き出し、上手く運用できれば終盤に圧倒的なアド差をつけて相手を詰みにできる。
前半のチェーン不可効果についても無駄にはならず、ダブったカードと引き換えにエンゲージに対するうららを防いだり、ウィドウアンカーに対するサクリファイスエスケープを防ぐことができるなど、頼りになる部分も多い。ただ、効果が通ったとしてもディスアドなのは変わりないため、このチェーン不可を前提に戦術を組むのは危険。
閃刀空域-エリアゼロ 0〜1枚
不確定ながら自分のカード1枚を閃刀に入れ替えることができる。
ウィドウアンカーやシャークキャノンで奪った相手のカードを処理する以外にも2枚目以降のレイや優位な状況における捲り札を別の閃刀に入れ替えると言った使い方が可能。
カードの性能と直接関係ないが、場が整った後にハヤテやカメリアでとりあえず墓地に落としておくカードとしても使うことも。
②のレイロゼのリクルートは+リンケージでカメリアのリンク召喚を狙う、単純にレイを単独でリクルートしてなど、初動において使う形になる。
リンクモンスター
L1
主役であり、基本。
全てが同名カードの特殊召喚にターン1制限がついている。
これは正規のリンク召喚に加えて蘇生なども含めて一度だけという意味。
ところで光と闇のリンク1はいつになったら出るんですか。
採用枚数:3枚確定
エクストラデッキに残っているこのカードの枚数=継戦可能な残りターンといっても過言ではないアド源であり、エースアタッカーでもある、閃刀デッキにおいて非常に重要な1枚。このカードでエンゲージを使い回し、往復ターン内にエンゲージを連打して手札の質と量を増やしてアドを稼ぐのがこのデッキの基本。
攻撃力上昇効果は上昇倍率が低く、アタッカーとするにはかなり無理があるカードだったが、リンケージの追加効果を満たした状態で特殊召喚した際、攻撃力は最低2500となり、墓地の魔法5枚で3000に達する。リンケージを使ったターンは閃刀以外は特殊召喚できなくなる都合上、アタッカーとしてこの攻撃力上昇効果も大きな意味を持つようになった。
そのリンケージが登場した頃、肝心のこのカードが制限だった時代が懐かしい。
採用枚数:2〜3枚
こちらもアド源として重要であり、初動における重要度はカガリを上回る。効果対象の都合上、一度使った閃刀をサーチすることは不可能だが、マルチロールやカガリで墓地から離してしまえば2枚目以降の同名カードをサーチ可能。特にマルチロールで回収したカードの同名カードをこのカードでサーチするというのは基本の動きとなるので覚えておきたい。
もう一つの効果は墓地の魔法1枚につき攻撃力100ダウン。倍率が低いので少々使いにくいが、あって困る効果ではない。
このデッキがまだ環境にいた頃の話だとエクレシアに一方的に戦闘破壊されなくなる点で価値があった。
採用枚数:1〜2枚
ダイレクトアタックと戦闘を行うとデッキから閃刀を墓地に。
戦闘を介する必要こそあるが、初動でレイを墓地に送る、墓地の魔法の枚数を増やすと言った序盤で重要な役割を担う。「戦闘を行ったダメージ計算後」なのでこの効果は相手から攻撃を受けて戦闘破壊される時でも発動する。自分から行ったダイレクトアタック時限定と勘違いする人を偶に見かけるので一応指摘しておく。
ダイレクトアタックも効果発動のための戦闘を行う時、相手の高攻撃力モンスターを相手にしなくていいと言う点でうまく噛み合っている。
採用枚数:0〜1枚
攻撃阻止効果と発動した閃刀カード1枚につき100ライフ回復。
先攻1ターン目にリンク召喚した閃刀姫が戦闘破壊された際に墓地のレイを特殊召喚、このカードをレイの効果で特殊召喚。。というのが基本の使い方。これにより、そのターン中の相手の総攻撃力を減らすことができ、自分のターンが返ってくる確率を高めることができ、初動の守りにおいては非常に重要な一枚。
②のライフ回復効果は回復する倍率が低く、本当にオマケ。高くて500くらいのライフゲインが限界であることが多い。
L2
エンゲージゼロ以外の全てがリンク召喚以外でEXデッキから特殊召喚できない召喚条件を持つ。
採用枚数はいずれも0〜1枚。
相手フィールド上のカードを一時的にどかす。除去は一時的なものではあるものの、その間に厄介な永続効果や対処が重い高打点モンスターをどかしておけば場を整えるまでの時間稼ぎができる。他にもウィドウアンカーなどで奪ったモンスターを処理するためのカード…というよりはそれらを使ってEXモンスターゾーンに閃刀姫が居る状況を作るためのカードとしての意味が大きい。
コマテクの一つだが、相手ターンを確実に耐える自信があればリンク召喚時に①の効果で自身を除外しておき、往復の自分ターンに戻ってきたこのカードを使って高リンクに繋ぐ動きも可。大きなアド差を付けたうえで相手ターンを凌ぐ手段が用意出来ていれば試す価値はある。
召喚条件が同じリンク数の閃刀の中で最も緩く、リンク召喚しやすい。また、ジーク・アザレアと違って蘇生も可能。墓地送り効果が特に重要で、このカードでレイを落としたり、エンゲージを落とし、このカードを素材にリンク召喚したカガリでそれを回収したりと初動として役立つ。
②の効果についてはリンク召喚・蘇生したターンに発動できない関係上、完全にオマケ。能動的に使う場合は装備カードにする・エクシーズ素材にするなどで特殊召喚以外で墓地から離す必要がある。そう言った墓地のカードを種類問わず装備・エクシーズ素材化するカード自体多くない上にその中で相性のいいものとなると実質的にセリオンズ・キング・レギュラスの専用サポートと言っていい。あちらの無効効果発動時にこのカードで相手のカードを破壊するという動きが可能で相性自体は悪くないのだが、いかんせん送りつけるこのカードのリンク数が2なのもこの効果の評価を下げる一因となっており、リンク3〜4の切り札級のカードのリンク素材にされて状況が悪化することもある。相手のデッキがよくわからない状況ではカイザーコロシアムや群雄割拠などで相手の展開を縛らないと安心して使えないだろう。
リンク召喚時にフィールド上のカード1枚破壊し、そのとき魔法が4枚以上墓地に落ちてないと自壊する効果と戦闘を行う相手をダメージ計算を行わずに破壊する効果。
この2つの効果で2枚のカードを持っていけて、その後アザレアテンペランスに繋いで3枚目のカードを除去する流れに繋げられると理想。
ただ、リンク素材の縛りがかなり厳しく、特に場にいることが多いリンク1閃刀姫をリンク素材にできない点が評価を下げている。そのせいで純構築では採用を見送るケースも多かったが、このカードを1体で出せるキアノスの登場で以前に比べればだいぶ使いやすくなった。①のカードの種類を問わない破壊はリンク2全体を見渡しても割と貴重であり、エクストラデッキに余裕があれば1枚入れておくとデッキに入れたアフターバーナーだけでは間に合わない場面で役に立つだろう。その場合でもリンク1閃刀姫を素材に使うことができるSPリトルナイトの存在が目の上のたんこぶではあるが。
一応キアノスがあれば以下ルートで実質的にリンク1閃刀姫+キアノスでリンク召喚可能。
①キアノスを召喚または自身の効果で特殊召喚。効果でロゼを特殊召喚
②キアノスとリンク1閃刀姫で闇属性か光属性の機械族リンクモンスター(カテゴリ内ではジーク・カメリアが該当)をリンク召喚。
③②でリンク召喚したリンクモンスターとロゼをリンク素材にアザレアをリンク召喚
アザレアと同じリンク素材の縛りを持つが、レイ・リンケージで特殊召喚可能なので場に出すこと自体は難しくない。前半の無効効果については召喚時の誘発効果やスペルスピード2以上の誘発効果持ちに対しては無意味であるため、スペルスピード1の起動効果持ちの効果を止める目的で使うといい。
後半の効果は全体除去。レイロゼの2枚が墓地に落ちている必要はあるが、今のカードプールなら揃えやすくはなっており、リンケージか2枚目以降のレイをやや条件のある捲り札として使えるようにできる。
リンク素材にできない制約があり、別の閃刀姫リンクを出したい場合はマルチロールかエリアゼロ、リンケージで墓地に送る必要があり、運用にあたってフォローが必要な点は注意。
このデメリットは咎姫などと違って効果扱いではない為、自分のウィドウアンカーで効果を無効にし、なんらかのリンク素材とする。。と言った事はできないので注意。
それ以外のリンクモンスター
アザレア・テンペランスとスペクトラが該当。
アドに繋がる効果を持たない・リンク素材数が多いと言う点で使える場面・構築をかなり選ぶが、キアノスの二つある効果から綺麗に繋がるリンク数である点に価値がある。
リンク3でキアノス1枚でリンク召喚可能。
2500以下のモンスターを装備カードにする。攻撃力に制限があり、対象こそとるものの、破壊以外でモンスターを除去できるため、アフターバーナーで破壊できない破壊耐性持ちを除去できる。ただそれ以上に
キアノス→ロゼ特殊召喚→L2閃刀姫→キアノス墓地効果でロゼ蘇生
の流れで綺麗に繋がるL3である点に一番の価値がある。攻撃力も2500で一応合格点ではあり、キアノスを採用するならExデッキに用意しておきたい。②の効果は戦闘破壊にしか対応しないため、やや不安定だが、カガリかレイを蘇生できればアドにつながる。
リンク4の閃刀姫でテンペランス同様にキアノス1枚でリンク召喚可能。
墓地の魔法カード3枚をコストにカード効果を無効にする効果を持つが、これはチェーン3以降でなければ発動できないという制約がある。要するに自分が発動したカード効果を確実に通すためという役割で使うことになり、小回りが利きづらく扱いにくい。このカードの1番の価値はテンペランス同様キアノスの制約下でも出せる機械族リンク4の数少ない選択肢であり、その中では唯一の閃刀姫という点にある。
閃刀以外に採用できるカードについて
ある意味では閃刀で一番重要な部分であり、かつデッキビルダーの腕が問われる部分。現在禁止の魔鐘洞だったり神碑を混ぜたりと人によって大きく異なる部分。左右される要因が環境も存在する関係上、正解が兎に角ないので「これが正しい」と思って解説できる部分ではないので一旦自分が採用しているカードを中心に紹介。
カテゴリ成立初期に使われていたディアボロスに相当する役割を持つ。初動で素引きしておけばシズクとウィドウアンカーのいつもの盤面に妨害を1つ追加でき、特に打点が2800と初動では出せない攻撃力を持っている部分が大きいか。②の効果で自主退場できるので相性は悪くなく、①の対象となるカードは閃刀リンクから工面できる。カメリアの②の効果とシナジーする数少ないカードでカイザーコロシアムと併せて使えると効果的。サポートとしてセリオンズリンクも存在。そちらはこのカードのサーチと閃刀リンクが戦闘破壊された時のリソース補充の二つの役割を担えるので中々のスペック。スペースが許せば投入できるだろう。
ただ、各閃刀カードの発動条件の都合上、このカードの無効化効果は相手の行動の一番最初しか妨害できない関係上、他のデッキで使う時のような万能無効という強みは最大限には発揮できない。あくまで高めの打点を持っていて普段の展開に弱い妨害が+1される程度という立場になる点は運用するにあたって注意したい。
マスターデュエルではカイザーコロシアムの代替としてピックアップしているがOCGでも採用の余地は十分ある。自分の場に特殊召喚されたニビル本体はジークかアザレアの素材にすればトークン共々処理できる。
少数精鋭が基本となるので、1ターン目に発動できれば相手の行動を大きく封殺できる。特に相手にしなければならないカードが大きく減るので決まればプレイングのシビアさが緩和されるのが大きい。
サーチが難しい上に相手に展開されてから発動しても効力が薄いため、後攻では捲り札を絡める必要があるが、拘束力は高い部類。MD環境では制限(執筆時点)なのでアテにしづらく、すでに述べている通り後から発動しても効力を発揮しない関係上、引き得な性能でもないので採用は厳しいか。
24年7月にMD、OCG双方で禁止化。同時に下記のサモンリミッターも制限になった。相手の展開を縛ったり、制限する永続カードが悉く厳しい目を向けられている関係上、この先このカードのような大量展開を抑止するカードが登場する見込みもなく、永続魔法罠カードを主力としたメタビ気味な動きでプレイングの負担を減らす構築はかなり難しくなったといっていい。
それでもこれとサモリミが禁止でいいから魔鐘洞無制限にならないかなとかはずっと考えている。
カイザーコロシアム同様相手の展開を縛って相手にしなければならないカードを減らすためのカード。
個人的には自分の展開を邪魔しないカイザーコロシアムの方が好きだが、こちらは後引きでも機能する点が明確に優位。
相手ターン中の展開は
レイ→カイナ
と2回の召喚で終わるため問題は無く、自分ターン中では連続リンクが出来なくなるが、元々手数が少ないのでキアノスの通常召喚を絡めなければ制限の範囲で展開できる事が多い。
自分の展開も弱くなるが、相手ターンを凌ぐためのイーグルブースターを有効活用しよう。
そして以下の条件を満たせばこのカードの制限の範囲内でキアノスを絡めた展開が可能。
手札:キアノス
場:マルチロールかエリアゼロ
墓地:ロゼ
①キアノスをセット(セットは召喚・反転召喚・特殊召喚のどれにも該当しない。)
②マルチロールかエリアゼロの効果でセットしたキアノスを墓地に。
③キアノスの墓地効果でロゼを蘇生。
④ロゼをリンク素材に閃刀リンクをリンク召喚。
まあ、キアノスがあるならそのマルチロールかエリアゼロでサモンリミッターを墓地に送ってしまった方がいい場合も多いだろうが、このカードでの制御を続けたい場合に覚えておくといい。
24年7月制限化。サーチができないため、基本戦術に織り込むのは不可能となった。
サンダーボルトと並んで重要な後攻捲り札。基本はコントロール奪取を行い、相手の場のモンスターを戦闘破壊しつつ、自分の閃刀と併せてカメリアの素材にして処理の流れ。素早く処理しなければならない相手が居なければ2ドローでも構わない。
カガリを筆頭とするリンクモンスターの再利用を行いつつドローに繋ぐ。リンクモンスターの再利用についてはハーキュリーベースがカテゴリ内のカードで行えるが、再利用にドローのオマケが付いてくるので最終的に得られるアドはこちらが上。特にロングゲームを見据えた構築で投入することになる。
うららに匹敵する人権カードなので正直解説するまでもないが一応。
自分が1枚だけ採用しているのは先攻1ターン目に三戦の号の発動条件を満たした場合、サーチする先として採用。先攻1ターン目に三戦の号の発動条件を満たしたという事はエンゲージが通らなかった場合がほとんどの為、バックが弱い事が多い。その場合は1つでも妨害数を増やして返しのターンを迎える確率を増やすことが出来る。また、自分のターン、特に後攻1ターン目でも使えるため相手の制圧を崩したりと地引きしても無駄がない点は使い方が似るエフェクト・ヴェーラーと比較して明確に勝る部分。
自分は三戦の号の事と魔法の枚数を増やしたいという事を考えて採用枚数を絞っているが、そのパワー故に3枚積んでも問題は無い。
デッキ構築例
※構築は執筆時点(24年1月頃)のレギュレーション・カードプールです。
自分のマスターデュエルとOCGでの構築両方を一例として紹介。どちらもシングル戦主体の構築となっているので環境を意識したカードは入れてないが、コレをベースに回りに合わせてメタカードを取捨選択していくと良い。
マスターデュエル構築例
複数枚採用必須のカガリ、エンゲージ、リンケージがシークレットパック有りとはいえURなので非常にカードが集めにくく、初めたてのとっかかりとしてはちょっと厳しいかもしれない。強くなってからシャレのつもりで組めみたいなレベルではないことは保証するが。
カメリアが実装されていない+エンゲージの規制が解除されていないのでOCGよりも安定性がやや低く、準初動のリンケージの重要度がやや高め。エクストラデッキについてはアクセスコードに安定してアクセスできる手段がない為、基本的には閃刀リンク内だけで完結させることが多く、トロイメアフェニックス以外は飾り。1枚だけ入っているアーゼウスはクシャトリラの対策。三戦の才でアライズハートを奪い、そのアライズハートをエクシーズ素材にエクシーズ召喚し、残りのカードを吹き飛ばすために使用する。アライズハートの効果で除外された自分の魔法やレイをエクシーズ素材にしておけばそれらを墓地に戻すこともでき、対クシャにおける才のコントロール奪取効果はアーゼウスの存在も含めて非常に重要となる。
クシャトリラに代わって台頭している罪宝は研究中。先攻取ってサモンリミッター+ウィドウアンカーで妨害、反逆の罪宝をリンケージで透かすといった戦い方でなんとかしてきたが、後攻の場合、号を通すまでが遠い・サンボルは発動に成功してもフランベルジュの③で出てきたカードで結局アドを献上するだけに終わるなどで微妙。主要となる除去方法が魔法罠ゾーンへの配置で相性があまり良く無く、ランク帯と分布によっては拮抗勝負に切り替えるかシャークキャノンを2枚にしても良いかもしれない。
因みにこの構築、ミラーマッチでは腐るカードが非常に多く、しかもエンゲージ獲得妨害合戦に使えるカードがかなり少ないのでミラーマッチはまず勝てません。ミラーマッチまで意識するならもう少し構築を練った方が良い。まあ、今のところランク戦で出会ったことは無いから捨ててるんだけど。
OCG構築例
こちらは完全フリー戦主体(環境デッキを使う人を相手にするときは別のデッキの使用が基本)なのでこちらは環境を全く意識しておらず、安定性重視。
初動としてレイ・エンゲージ各3枚+キアノス2枚+ホーネットビット、増援の合計10枚体制+準初動にロゼ・リンケージがあるので手札事故を起こして全く動けない事はMDの構築に比べると少なめ。キアノスについては既に述べた大きな弱点はあるが、兎に角事故を起こして何もできない方が嫌なので自分が好きなのはこの構築。
サモンリミッターがあるとまず出せない事から、こちらでもアザレアは不採用。魔法罠を破壊できるカードが条件を満たしたアフターバーナーしかないので悪くないのかなと思ってはいたのだが。
MD、OCG両方で採用しているレギュラスだが、相性自体はそんなに悪くなく、打点が2800と高めで初手で引いた時に役立つと言う点で採用しているのだが、相手の行動に対する妨害として見ると、各種閃刀の発動条件の都合上、一番最初に効果を使わなければならず、万能無効としては他のデッキで使う時のような強みを最大限発揮できない点は注意。そのタイミングを自由に選べる泡影やそもそも違うカードを入れる方がいい考えも。実際大会入賞者のデッキを見ると入れている人は自分が知る限りは一人もいなかった。
ちなみにそのレギュラスのサポートとしてセリオンズリングがあり、当初はこれも入れていたが、最終的に不採用とした。採用時に感じた強みは
・単純にレギュラスを初手に引く可能性を高められる
・初手で閃刀リンクが戦闘破壊された場合、次のターンに2800打点と万能無効を両方持ったカードを確保できる。
・戦闘破壊身代わり効果で相手のダイレクトアタックの総ダメージを減らすことができ、ターンが返ってくる可能性を高められる。
・その身代わり効果で2枚目のセリオンズリングを墓地に送れば墓地の魔法を+1でき、追加効果の発動条件のサポートにもつながる。
あたりを強みと考えたが、最終的に不採用とした理由は
・レギュラスとセリオンズリング自体が初手で被ると相手ターンの選択肢がその分だけ減る。
・テラフォーミングを入れていない上に制限カード(MD禁止)なので素引きしなければならず、レギュラス自体の枚数を増やすのと変わらない。
・戦闘で相手モンスターに触れることが少ないデッキに対しては強みが全くない。(MDでは特にクシャトリラがそれ)
小技
基本的にこの手のデッキはソリティアじみた展開ルートを幾つ覚えているかではなく、カード同士のシナジーなどを利用した展開・裁定を幾つ覚えているかで強さが変わってくるといっていい。
以下は一例
基本展開
・キアノス一枚初動ルート
上記と同様にG受けは悪い部類だが、カガリを間に挟まなければニビルの条件を満たさないという違いがある。
あまり調子に乗って展開しすぎないようにしよう。
①キアノス通常召喚。効果でデッキからロゼを特殊召喚
②ロゼとキアノスを素材にカメリアをリンク召喚。
③カメリア効果でデッキからレイを墓地に。
④カメリアを素材にシズクをリンク召喚。
⑤シズクの効果で何かしらの閃刀を手札に
キアノスの効果にうららが打たれたらサクリファイスアニマか(条件を満たしていれば)ティ・フォンの素材にして逃げる。エリアゼロがあればそちらの効果に充てたほうが無駄が無い。
・エリアゼロ、リンケージ2枚初動ルート
言うまでもない事ではあるがリンケージが絡む展開は全て2〜3枚初動となる。その中で数少ない2枚初動の組み合わせがこれ。要求値は高いが、リンケージでしか閃刀姫を確保できない場合はこの組み合わせを狙いたい。
①エリアゼロ発動。
②リンケージ発動、エリアゼロを墓地に送ってハヤテかカイナを特殊召喚。
③エリアゼロ効果でデッキからレイを特殊召喚。
④リンク1閃刀姫とレイをリンク素材にカメリアをリンク召喚。
⑤カメリア効果でデッキからエンゲージを墓地に。
⑥カメリアを素材にカガリをリンク召喚。エンゲージを回収。
⑦カガリを素材にシズクをリンク召喚。
⑧シズクの効果で何らかの閃刀を手札に。
この時のエンゲージは発動してもいいし手札に残して次のターン使ってもいい。
これは初手と相談。ただ、2枚初動という事はバックや誘発が弱いはずなのでマルチロールが無かったとしても、この時手札に加えたエンゲージは惜しまず使った方がいい場合が多いだろう。
キルルート
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— WASP-MP4@スピナー (@WASP_x2) March 17, 2024
インストラクターがTwitter(現:X)で紹介したときに「そうそう決まるわけねーじゃんw」的なコメントがついていた奴。特化した構築とプレイングをする意味がないこと自体は事実だが、この手のコントロールデッキで総ダメージ8000に届かせる手段があるのとないのとでは全然違う。捲り札などが上手く決まった時、その後の相手の反撃が予想されない場合に狙うといい。
必要な手札手札と手順
閃刀姫レイ、閃刀起動-リンケージ
(内はその時点の合計ダメージ)
①レイを通常召喚し、ダイレクトアタック(1500)
②レイ効果発動、ハヤテを特殊召喚。そのハヤテでダイレクトアタック(3000)
③ハヤテの効果発動。デッキからロゼを墓地に送る。
④リンケージ発動、ハヤテを墓地に送り、カガリをリンク召喚。
その時の効果で墓地からリンケージ手札に。
⑤カガリでダイレクトアタック(5500)
⑥リンケージを発動。カガリを墓地に送り、シズクを特殊召喚。
⑦シズクでダイレクトアタック(8000)
・エリアゼロで手札を増やす
実はエリアゼロの①の効果は対象としたカードが墓地に送れなくても前半の手札に加える効果は処理できる。レイと合わせればカードを一枚増やすことが出来る。手順は以下の通り。
①レイを通常召喚
②自分の場のレイを対象にエリアゼロの①の効果発動。
③その効果にチェーンしてレイの①の効果発動。自身を墓地に送って閃刀リンクを特殊召喚。
④エリアゼロの効果でデッキの上から3枚をめくって閃刀を手札に。
エリアゼロの効果が絡む初動では一枚でもカードが欲しい事が多い為、初手でこの2枚が地引出来たら狙いたい。
デュエル風景
Twitterの仕様上3~4倍速にしなければならず何が起きているのか解り辛いだろうが、雰囲気をなんとなくで掴んでもらいたい。全てゴールドtier1~プラチナTire3で起こったデュエルです。
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— WASP-MP4@スピナー (@WASP_x2) March 31, 2024
クシャトリラ入り罪宝
罪宝はアタッカー、除去を兼ねるフランベルジュがリソース回復まで備えているのでリソース勝負に持ち込んでも勝てないことの方が多く、兎に角守りを固めて相手の息切れを待つかサモンリミッターみたいなカードが上手く刺さることを祈るくらいしかできない。
最終的には相手の時間切れという形で勝利したものの、カイザーコロシアムとエンゲージを手札に確保していたことに加え、まだEXデッキにカガリが1枚残っていたので、続いていても勝っていた可能性はあったと思っている。最後、フランベルジュをリンク素材にするときカイザーコロシアムを発動してからリンク召喚したら「あのまま続いていても勝っていただろう」と自身を持って言えたんだがな。
因みにそのカイザーコロシアムはこのデュエルを最後に抜きました。
リプレイを見直してみると対策として拮抗勝負や、異次元グランドなんか良いかもしれん。後者は後攻1ターン目ではあまり意味はないのとクシャトリラに全く刺さらないのが気になるが、三戦の号でサーチするカードとしてピン差しするのは良いのかも知れん。クシャトリラは兎も角刺さるデッキも少なくないしね。
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— WASP-MP4@スピナー (@WASP_x2) March 31, 2024
ビーステッド入りドラゴンメイド。
後攻1ターン目にライトニングストームが通り、守りの為のレイもマグナムートで除外されて、往復3ターン目にウィドウアンカーの無駄打ちというプレミ…と正直言って勝てる要素が無いデュエルだった。
リソースが無尽蔵にあるエルドリッチやラビュリンスと違ってライトニングストームや拮抗勝負といった全体除去が決まると非常に弱い。レギュラスは無効効果の発動タイミングを選べない関係上、こういった捲り対策としてはあまり機能してくれない。かといってそのためだけに天獄の王や神の宣告を入れるのもなあ…と頭を悩ませている。
このデュエルはそんな形で勝てる要素が全くないデュエルではあったが、相手が自分から自分のリソースを削っていったため、その隙をつく形でなんとか勝利。閃刀はリソース勝負になると複数勝ち筋が見出せる為、相手にしたときに捲りが決まったらさっさとリーサルを取って短期決戦を狙うと良い。
そういう忌々しいデッキを僕との対戦で使うんじゃない。 pic.twitter.com/GfGhbLyEUl
— WASP-MP4@スピナー (@WASP_x2) March 17, 2024
クシャトリラ
あ、クソデッキだ。獣の勘で先攻1ターン目のスタンバイフェイズに発動した増殖するGが上手く決まったようで1ターン目をフェンリルだけで凌ぐことに成功。アトラクターを投げられて即座に有利にはならなかったが、返しのターンやその返しでも攻撃を通せばいいものをわざわざスケアクローを手札コストを使ってまで壁にしたりディアベルスターで自分からどんどんリソースを削ってきた為、相手がこちらの土俵に乗り込んできて勝利。そういう自分も5ターン目でエンゲージ発動前にリンケージを発動してしまい、身動きが取れなくなるというプレミをしたものの、恐れていたアーゼウスが出てこなかったので終始有利に進んでくれた。まあ、アーゼウスが出ていても次のターンアフターバーナーを素引きしていたので関係ないのだが。
クシャトリラは先攻1ターン目にユニコーンが出るとそのデュエル中に使えるカガリの数が1~2枚になることと同義なので後攻が他のデッキ以上に不利。ただ、刺さるカードも結構多く、三戦の号でサンボルをサーチしたり、三戦の才で奪ったアライズハートでアーゼウスをエクシーズ召喚したりと戦いようがない相手ではない。OCGで活躍していたころ、そうしたカードに対する回答として先攻1ターン目の展開でシャングリラかアライズハートを諦めて隣にバロネスを立てたり、アライズハート単騎とビッグバンで後攻プレイヤーの猛攻を耐えてフェンリルとユニコーンに往復ターンで勝つためのリソースを稼がせるのに徹するというプレイングもあったようだが、そうしたプレイングが出来る人はもっと上のランクに居るので基本は全体除去を投げておけば間違いはない。
ロングゲームデッキ同士の戦いで自分のマスターデュエル史上2番目に長いデュエルになった。3倍速でも制限内に収まらん。
— WASP-MP4@スピナー (@WASP_x2) March 23, 2024
閃刀も大分使えるようになってきたな。 pic.twitter.com/J2uNIkvXAU
霊獣
ロングゲームが得意なデッキ同士の戦いになり、往復11ターン、リアルタイムで30分以上続く長期戦となった。またしても先攻1ターン目にアトラクターを投げられてしまい、不利ではあったが、貪欲な壺を素引きしたりレギュラスの特殊召喚効果に霊獣の騎襲をチェーンされずに、それをレギュラスで止めることが出来、相手があまり展開しなかった等の運が味方して物量差で押し切って勝利。
相手ターンとなる4ターン目のエンドフェイズの動きは我ながら美しいプレイングだったと自画自賛しておく。まあ、その分プレミもかなり多かったけどね。
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— WASP-MP4@スピナー (@WASP_x2) March 31, 2024
宝玉獣
マスターデュエル仕様上の問題でニビルを後攻0ターン目に握っていることがバレてしまい、アポロウーサ1体の為にサンボルを打つ羽目になった。とはいえ、ニビルの条件を満たした時点で相手の手札が5枚もあった上に増殖するGを発動したわけでもないのでアポロウーサが出なかったとしてもニビルの効果を使ったかどうかは微妙なところ。攻撃力を下げておこうと思って後攻0ターン目に効果を使ったがはっきり言って蛇足だった。
融合体レインボードラゴンは高攻撃力に加えて全体除去もあるため、ウィドウアンカーで早い段階で効果を使わせること、返しのターンの守りを常に意識した。
最終ターンに投げた増殖するGで2枚目のニビルを引いた結果、相手の心が折れて勝利したが、
・才で神じゃない方のレインボードラゴンを奪って攻撃表示モンスターを攻撃
・レイ通常召喚→カガリでウィドウアンカー回収→あとは才と一緒
・と言うかそもそもハヤテでダイレクトアタックで終わり
と勝ち筋が複数あったのでニビルを引けてなかったとしてもこのデュエルは勝っていた。
このデュエルで活躍したニビルはこのデュエルを最後に抜いた。理由としては
・カメリアが実装されていない為、エンゲージなしでレイかロゼを地引きしておかないとメインゾーンを空ける方法が無い。
・フランベルジュのせいで罪宝にあまり刺さらず、全体除去の1:2交換以上に繋がりやすいという強みが発揮しづらい。
・罪宝が無かったころのクシャトリラ対策として投入していたが、そのクシャトリラと罪宝両方を見ることが出来る拮抗勝負の方が環境に適合しそう
等が理由。カメリアが実装されたらニビルを戻すかどうかは知らん。
終わり
12月から1月にかけての新規カードを考慮しても、現環境で常勝出来るほどの力があるかと問われれば、メタゲームから離れて久しい事からも分かる通り答えは否ではある。
だが、デッキ構築の自由度もさることながら、誘発受けもそれほど悪くない部類なので想定される敵に対して適切な誘発やメタカードを選択し、扱うことができれば、基本的にはどのデッキ・環境でも戦える力は現在でも秘めているとは言える。
カテゴリ内の話でもホーネットビット以外は規制されていないのでフルパワーと言っても差し支えなく、ライトロード並みに公式に愛されたテーマであることやカード化していない漫画版の登場人物の存在など将来的な強化も約束された状態。
そして、これから先より強い規制を受ける可能性があるカードとして、出張採用のパーツとなっているホーネットビットとそれをサポートするエンゲージくらいだろうが、制限以上まで規制されたエンゲージ以外は代えが効く為、持っていない・触っていない人はこれから先長期にわたってそれなりに活用できるコントロールデッキの選択肢として検討してみてはいかがだろうか。
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